あすかの経営戦略

あすか製薬ホールディングス 中期経営計画2025

2025年度を最終年度とする「あすか製薬ホールディングス 中期経営計画2025」を策定しました。数値目標として、売上高700億円、営業利益率8%、ROE8%を掲げています。推進していく土台となるのは、「専門性」「生み出す力」「社会貢献」の3つです。グループの中核事業である、ホルモン製剤を中心とした医療用医薬品ビジネスは私たちの強みであり、重点3領域の新薬創出力・事業展開力を底上げしていきます。これらを土台に、「4つのビジョン」「7つの戦略」を立案しました。さらに、ESG 経営を強化することで、当社グループは、スペシャリティファーマを基盤とするトータルヘルスケアカンパニーを目指します。
経営理念:先端の創薬を通じて 人々の健康と明日の社会に貢献する。目指す姿:スペシャリティファーマを基盤とするトータルヘルスケアカンパニー。数値目標:売上高700億円、営業利益率8%、ROE8%。 4つのビジョン:1.医療用医薬品を軸に事業スコープ(領域、地域)を拡大する、2.オープンイノベーション推進により業務革新を実現する(研究開発~生産~販売)、3.中核となる国内医薬品事業(スペシャリティ領域)で国内トップを確立する、4.社会から信頼される会社であり続ける。中期経営計画の土台:専門性、生み出す力、社会貢献。ホールディングス体制:あすか製薬、あすかアニマルヘルス、あすか製薬メディカル。3.すべての人に健康と福祉を、5.ジェンダー平等を実現しよう、7.エネルギーをみんなに。そしてクリーンに、12.つくる責任、つかう責任、13.気候変動に具体的な対策を、14.海の豊かさを守ろう、15.陸の豊かさも守ろう、16.平和と公正をすべての人に、17.パートナーシップで目標を達成しよう。

経営方針

社会から信頼される会社であり続けるために、当社の中核となる国内医療用医薬品事業においてスペシャリティ領域でリーディングカンパニーへと飛躍するとともに、オープンイノベーションを活用して社会ニーズに応える医薬品を継続的に生み出すことで医療に貢献し続けたいと考えております。さらにこれまでの事業を軸に「予防、検査・診断、治療、予後」のヘルスケア市場全体に亘り、国内外において事業を展開するトータルヘルスケアカンパニーを目指してまいります。

目指す姿

「スペシャリティファーマを基盤とするトータルヘルスケアカンパニーを目指す」

4つのビジョン

  • 1. 医療用医薬品を軸に事業スコープを拡大する
  • 2. オープンイノベーション推進により業務革新を実現する
  • 3. 中核となる国内医薬品事業のスペシャリティ領域で国内トップを確立する
  • 4. 社会から信頼される会社であり続ける

目標数値

    
売上高(連結) 営業利益率(連結) ROE(自己資本利益率)
700億円 8% 8%
進捗チャート

2025年3月期は、売上高641億円、営業利益率8.3%、ROE8.0%となり、中期経営計画数値目標である営業利益率8%、ROE8%に到達しています。

売上高(連結)(百万円)、営業利益率(連結)(%)、ROE(自己資本利益率)(%)の経年推移進捗チャート、中期経営計画数値目標_営業利益率8%・ROE8%。2021年3月期:売上高55,181百万円、営業利益率6.5%、ROE6.3%。2022年3月期:売上高56,607百万円、営業利益率8.5%、ROE8.8%。2023年3月期:売上高60,461百万円、営業利益率8.4%、ROE8.2%。2024年3月期:売上高62,843百万円、営業利益率10.3%、ROE13.0%。2025年3月期:売上高64,139百万円、営業利益率8.3%、ROE8.0%。2026年3月期(計画):売上高71,000百万円。
2021年3月期 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期(計画)
売上高
(百万円)
55,181 56,607 60,461 62,843 64,139 71,000
営業利益率 (%) 6.5 8.5 8.4 10.3 8.3 8.5
ROE (%) 6.3 8.8 8.2 13.0 8.0 -
2025年3月期の経営成績の概況

当連結会計年度においては、国内経済は堅調な企業業績等から緩やかな回復基調にあるものの、世界的な金融引 き締めに伴う影響や地政学リスクの高まり、米国の関税政策の動向等、経済環境は引き続き不確実性が高い状況が 続いております。当社グループの中核となる医薬品事業におきましては、毎年の薬価改定等、継続的な医療費抑制 政策の影響を受け引き続き厳しい事業環境にあります。このような状況下においても、当社グループの事業は重点 品目の伸長等により、前年度を上回る売上高となりました。

当連結会計年度の当社グループの売上高は前年同期から1,296百万円増加し、64,139百万円となりました。これ は主に産婦人科領域の製品群等が堅調に推移した医療用医薬品事業に加えて、飼料添加物製品群が伸長したアニマ ルヘルス事業の増収によるものであります。また、売上原価率が前年同期比0.1%低下し、売上原価が32,803百万円 となったことにより、売上総利益は前年同期から670百万円増の31,335百万円となりました。
一方で、販売費及び 一般管理費は研究開発の進展による費用増等の影響から、前年同期から1,839百万円増の26,003百万円となり、そ の結果、営業利益は前年同期から1,168百万円減の5,331百万円となりました。経常利益につきましては、営業外収 益を398百万円、営業外費用を622百万円計上したことから5,107百万円となりました。また、特別利益として投資 有価証券の売却益を127百万円、持分法適用関連会社であるベトナム製薬企業Ha Tay Pharmaceutical Joint Stock Companyの連結子会社化に伴う子会社化関連損益を1,257百万円計上する一方、無形固定資産の減損に伴う特別損失 を300百万円計上したため、親会社株主に帰属する当期純利益は5,101百万円となりました。これを前年同期比でみ ると、前期に投資有価証券の売却に伴う特別利益を計上した反動から2,444百万円の減益となります。

中期経営計画 7つの戦略

1. スペシャリティ領域の取り組み強化による企業価値向上
  • 産婦人科領域のリーディングカンパニーとして女性のQOL向上に貢献する
  • 甲状腺領域において啓発活動を推進し、潜在患者に対する治療に貢献する
2. 先端創薬による新薬の継続的創出
  • オープンイノベーションを活用して新薬を継続的に創出する
  • グローバルベースの導出入・アライアンス活動を活発化させる
3. 海外事業の展開
  • アジアを中心に高品質な医薬品を展開しプレゼンスを向上する
4. トータルヘルスケア実現に向けた新たな価値提供
  • 畜水産領域の繁殖・免疫と栄養の強みを伸ばし、コンパニオンアニマルの健康を支える
  • 検査事業等で、新しいビジネスにチャレンジする
5. 業務効率化、コスト削減、財務基盤の強化
  • 原価低減を推進する
  • DXに取り組み業務効率化を推進する
6. コンプライアンスの徹底と信頼性を重視する組織風土の醸成
  • コンプライアンスを徹底し社会からの信頼性を高める
  • いついかなる時も高品質と安定供給を実現する
  • HD体制の下でガバナンスを強化する
7. 成長戦略を実現するための人材育成
  • 新規事業や環境変化に対応できる人材を育成・獲得する
  • 女性、キャリアやシニアなど、多様な人材が活躍できる環境づくりを行う
(7つの戦略)中計3年目の成果と今後の取り組み
戦略 中計3年目の成果 今後の取り組み
  • 産婦人科領域 年度売上No.1達成
  • リフキシマ小児適応取得
  • サスメド社と治療用アプリの共同研究開発及び販売に関する契約を締結
  • 産婦人科領域のリーディングカンパニーとしてのプレゼンス向上
  • 本邦初のPOPとして、LF111の市場価値確立
  • 治療用アプリなど、アラウンドピル領域での女性の健康への貢献
  • 肝性脳症、甲状腺疾患の啓発活動の継続
  • AKP-022( レルゴリクス配合剤)PhⅠ/Ⅱ開始
  • LF111 申請準備
  • Red Arrow Therapeuticsと妊娠高血圧症候群治療薬開発の共同研究契約締結
  • AKP-022 開発の早期進展(子宮筋腫・子宮内膜症)
  • ライセンスイン/アウトの活発化によるパイプラインの拡充
  • 創薬テーマ公募を活用した自社創製シーズの探索
  • Hataphar(ベトナム)への増資完了
  • Hataphar新工場WHO-GMP承認申請
  • パートナーシップの強化
  • Hataphar社新工場のPIC/S GMP対応に向けた支援
  • 東南アジア周辺国の市場展開
  • CVCを設立し投資開始
  • 女性の健康に関する研修動画販売開始
  • 新規飼料添加物 発売
  • ホルモン量測定キット2製品 発売
  • CVCなどから医薬周辺領域の新ビジネス探索
  • フェムテック事業の早期確立
  • コンパニオンアニマル領域の潜在的ニーズに対応する製品開発
  • 非侵襲性測定ビジネスの確立
  • 原価低減施策の継続(2020年度 54.0% → 2023年度 51.2%)
  • サステナブルなサプライチェーンの構築
  • グループ会社全体でのDX推進
  • 安定的かつ効率的な財務体質の維持
  • 不採算製品ポートフォリオの再検討
  • 外部要因によるコスト増への継続対応
  • 品質マネジメントレビューの継続
  • コンプライアンス研究の継続実施
  • グローバルなリスクマネジメントとコンプライアンス推進体制の構築
  • クオリティカルチャーの維持
  • 各種施策による柔軟な働き方の拡充
  • 健康経営優良法人ホワイト500認定(HDとして3年、製薬として6年連続)
  • 教育研修制度の拡充
  • ワークサポート応援金の創設と従業員に対するがん保険加入の実施
  • 次世代リーダー育成プログラムによる人材育成の強化
  • 人材の価値を引き出す投資の継続

中期経営計画 発表資料

2021年3月期 決算・新中期経営計画説明会 動画(2021年5月19日開催)※新中計のみ

経営環境

毎年の薬価改定などの医療費抑制政策、医薬品の品質・供給問題、創薬難易度の上昇などによる市場環境の変化に加えて、ロシア・ウクライナ紛争を始めとする国際情勢の変化、世界的サプライチェーンの混乱、エネルギー、原材料、賃金などの上昇に伴うコスト増など社会環境の変化が重なり大変厳しい状況が継続。

女性を取り巻く環境変化

国の女性活躍に関する政策の推進
  • 骨太の方針2024および女性版骨太の方針2024への記載
  • 月経、妊娠・出産、更年期等、女性の健康課題と仕事の両立支援
  • 婦人科特定疾患治療管理料の運用開始(2020年)
  • 不妊治療保険適用化(2022年)
女性の社会進出とライフスタイルの変化
  • 女性就業者数の増加、女性管理職の増加
  • 女性の健康課題に対する理解とヘルスリテラシーの向上、メディア・SNS等の露出回数増加
女性疾患に関する医療技術の進化・医療アクセス向上
  • アジアを中心に高品質な医薬品を展開しプレゼンスを向上する
  • 月経困難症や不妊に対する治療の多様化
  • インターネットの普及やオンライン診療の拡大

リスクと機会

あすか製薬ホールディングスでは、グループ各社の持続的成長のために、おかれている「現状」と、それに伴う「機会」「リスク」を正しく分析し、当社事業との関連性や社会貢献の観点から取り組むべき最重要課題を特定しています。
特に当社の強みを発揮できるマテリアリティである「女性の健康への貢献」と「アニマルヘルスへの貢献」を基軸にグループ全体で各項目に取り組むことでSDGsの達成にも貢献してまいります。

マテリアリティ特定の背景 SとG 現状 少子高齢化社会、企業統治厳密化の流れ、毎年薬価改定、適切な開示、説明の機会増加、安定供給の重要性、ダイバーシティの推進、人材のグローバル化、コンパニオンアニマルの増加、Eの現状 顕著な気候変動(異常気象)、水資源リスクの拡大、廃棄物量増加とリサイクルニーズの必要性、再生可能エネルギーへの期待、SとG 機会 消費者選好の変化、女性活躍推進機運の高まり、ジェンダー志向拡大、産婦人科リーディングカンパニーに対する異業種からの期待の高まり、コンパニオンアニマル疾病の多様化、Eの機会 気候変動リスクへの積極的取り組みによるステークホルダーの評価、サプライヤーとの協業による環境保全に資する新たな事業展開、SとG リスク パンデミックによる医療財政圧迫、異業種参入の脅威、製造原価、営業費用上昇、医療財政逼迫による想定を上回る薬価改定、Eのリスク 想定を上回る気候変動による疾病構造の変容、予期せぬ気候変動に伴う災害による原材料の安定的確保への影響

財務資本戦略

資本コストや株主価値を意識した経営を徹底追求するとともに、果敢な成長投資を実行します。

2025年3月期の評価、「中期経営計画2025」の進捗

2025年3月期は、国内経済は堅調な企業業績等から緩やかな回復基調にあるものの、世界的な金融引き締めに伴う影響や地政学リスクの高まり、米国の関税政策の動向等、経済環境は引き続き不確実性が高い状況が 続いております。当社グループの中核となる医薬品事業におきましては、毎年の薬価改定等、継続的な医療費抑制政策の影響を受け引き続き厳しい事業環境にあります。このような状況下においても、当社グループの事業は重点品目の伸長等により、前年度を上回る売上高となりました。産婦人科領域の新製品の伸長などにより、売上高は前年同期から12億9,600万円増加し、641億3,900万円となり、あすか製薬の時代から通算すると売上高は6期連続での増収となりました。利益面につきましては、研究開発の進展による費用増等の影響から販管費が増加した結果、営業利益・経常利益ともに前年同期より減益となりました。
こうしたなかで当社グループでは、「中期経営計画2025」で掲げる目標「売上高700億円、営業利益率8%、ROE(自己資本当期純利益率)8%」の達成を目指していますが、国内においては、売上高全体の9割を占める医療用医薬品事業において毎年の薬価改定などの影響を新薬の投入などにより跳ね返していくとともに、フェムテック事業、アニマルヘルス事業、検査事業などグループ会社による医薬周辺事業への取り組みを強化していかなくてはならないと考えています。
一方、海外事業においては、成長が加速している東南アジアで早期展開を図っていく必要があります。

キャッシュアロケーションと事業ポートフォリオ

当社グループは、あすか製薬ホールディングス株式会社のもとで「医療用医薬品事業」、「アニマルヘルス事業」、「検査事業」を展開しています。これらに共通する課題であるトータルヘルスケアカンパニーの実現に向けた事業のグローバル化と多角化の推進が、われわれの基本的な成長戦略であり、成長投資の対象となります。
キャッシュアロケーションについては、成長投資の対象として、大きく4つの分野に注力していきます。
1つ目は、主力の医療用医薬品事業における将来の安定的なキャッシュインを獲得すべく、新薬パイプラインの拡充です。就中、国内リーディングカンパニーのポジションにある産婦人科、甲状腺領域のビジネス拡充を図ります。
2つ目は、新たな成長分野の確立に向けた投資です。われわれとしては、既存の事業とのシナジーを期待してフェムテック事業、アニマルヘルス事業、検査事業に注力します。このうちアニマルヘルス事業では、産業動物領域と比較すると当社にとって開拓の余地が大きいコンパニオンアニマル領域において新製品の投入を図ります。また、フェムテック事業では、女性の健康や働き方をサポートする資材の提供をスタートしましたが、今後は他社とのコラボレーションを推進していきます。
3つ目は、海外展開です。まずは東南アジアのビジネス展開を加速していきます。
最後に、これらの成長戦略に必要な人材や機能を獲得するために、人的資本投資や他社との業務提携・資本提携などにも積極的に投資していく方針です。
われわれは時代にあわせて積極的に事業戦略を転換させてきました。過去を振り返ると、2011年の東日本大震災で当社グループの主力生産拠点である、あすか製薬いわき工場(福島県)が被災して、医薬品の生産・供給体制に支障をきたした時期がありました。これを受けて、売上高も利益水準も暫くの間低迷しました。当時は、薬剤費の削減を図っていこうとする政府の方針にあわせて、ジェネリック医薬品に注力していた時期でもありました。震災の影響を払拭した後、われわれは事業戦略を転換し、元来から得意としていたスペシャリティ領域である内科、産婦人科、泌尿器科に経営資源を集中する方向に舵を切り、国内外からのライセンスインや創薬も含めた研究開発を積極的に推し進めました。あの時期のスペシャリティ強化の成長戦略が奏功し、近年の堅調な業績が実現できたのだと考えています。このように事業ポートフォリオの転換は、持続的な企業成長に欠かすことのできない取り組みです。引き続き当社グループは、スペシャリティ領域での強みを活かしつつ、同時に次の成長の柱となる新たな事業ポートフォリオの構築を目指していきます。現在、当社グループの事業は医療用医薬品がメインですが、治療用アプリや医療用機器に加えて、女性の健康課題解決を支援する取り組みを強化するなどの医薬周辺領域の開拓も進めています。
国内の医療用医薬品事業は、比較的景気変動の影響を受けにくいディフェンシブなセクターといわれています。とはいえ実際には、薬価改定の影響や円安などによる調達・製造コストの増嵩など、経営を大きく左右するマイナスの要因もあります。複数の事業が安定的に経営を支え合うような事業ポートフォリオの構築を目指し、引き続き企業体質の強化を推進していきます。

FY2023-2025計画(2023年11月開示)

成長資源 投資の方向性 目的 配分
営業CF*5
200億

政策保有株式売却
に伴うキャッシュ
30億円
成長投資 医薬品事業 研究開発、事業開発強化による
パイプライン拡充
150億
+α
新規分野 フェムテック、CVC*6、デジタルヘルス
検査、アニマルヘルス(CA*7
海外展開 東南アジアでの事業確立
M&A 成長に必要な能力獲得
経営基盤の強化 生産設備更新・拡充
デジタルトランスフォーメーション
人的資本への投資
30~40億
資金調達
(+α)
株主還元 配当、自社株買い 30~40億
  • *5 想定営業利益+減価償却費+研究開発費(除く固定費)
  • *6 CVC:コーポレートベンチャーキャピタル
  • *7 CA:コンパニオンアニマル

資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて

当社グループは、すでにご説明したとおりここ数年堅調な業績で推移しています。一方、企業価値を測る指標である時価総額に大きな変化はみられず、PBR(株価純資産倍率)の改善が大きな課題でした。そこで、私たちは社内での分析に加え、株主や投資家の皆さまのご意見をも伺うことで、当社グループが抱える問題点を洗い出し、現状の評価と改善に向けた方針や取り組みをまとめて、2023年11月に「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」として発表しました。その要点についてご説明いたします。
当社グループのROEが2022年3月期に「中期経営計画2025」の目標値である8%を前倒しで達成し、その後も8%を上回っている状況にありながら、PBRは2019年3月期以降、2023年3月期まで、1倍割れの状況が続いていました。その背景には、「成長戦略の実現性が十分に理解されていないこと」、「IRも含め対外的な情報発信が十分でなかったこと」、また「具体的なキャッシュアロケーションの開示がなく、成長戦略および株主還元に対する明確な方向性を示していなかったこと」などがありました。加えて、当社の本業で稼ぐ力について、市場の評価を十分に高められていないという課題も認識しました。
そこでわれわれは今回の発表のなかで、成長戦略についての基本方針を示し、具体的なキャッシュアロケーションも開示しました。
主力の医療用医薬品事業では、産婦人科領域におけるリーディングカンパニーとしての立ち位置のさらなる強化を基本方針として打ち出しました。研究開発型企業として創薬研究を強化するとともに、トータルヘルスケアカンパニーとして成長するために、事業活動で獲得したキャッシュを医療用医薬品事業だけでなく、グローバル展開やフェムテックなどの新規事業に投資していくとともに、経営基盤を強化するための人的資本への投資や生産設備への投資にも、配分していくことにしました。
また、株主還元については、新たな方針をスタートさせました。当社グループは従来、業績に関係なく安定的な配当を行うことを株主還元の基本方針としてきました。しかしながら業績が改善するなかで、配当金額や配当性向の見直しなどに対して、投資家の皆さまからご指摘を頂戴し、それを受けて2025年3月期以降の配当は業績連動利益配分方式に移行し、連結配当性向30%を目安に株主還元を実施する方針としました。あわせて1株当たり配当金の下限を年間30円と定めることで、業績に連動した利益還元を行いつつ安定的な配当の維持を図ることにしました。
PBRはROEとPER(株価収益率)に分解できますが、ROEが堅調な業績に応じて上昇傾向にあるなか、PERは低い水準のまま推移していました。この背景には私たちの成長戦略と株主や投資家の皆さまが想定する当社グループの将来性にはミスマッチがあると考え、当社グループが本業で稼ぐ力について皆さまの理解を深めていただくために、IR活動の強化を打ち出しました。PERは、市場や株主からの企業の成長期待を示すといわれています。 今後とも当社グループの成長性に対する理解を深めていただくよう、われわれの戦略をタイムリーかつ丁寧に説明する機会を創出していきます。そのためにIRミーティングの内容充実、個人投資家・機関投資家向け決算説明会の開催、皆さまの関心の高いパイプライン説明会やスモールミーティングの開催などを積極的に推進します。皆さまとの対話から得られた意見は、適宜取締役会に報告してレビューを実施し、適時適切な情報発信ができるよう改善につなげていきます。

PBR(株価純資産倍率)、ROE (自己資本当期純利益率)の推移

PBRは1倍前後、ROEは近年8%超で推移しており、2023年3月期はPBR0.65倍、ROE8.2%となりました。

PBR(倍)とROE(%)の経年推移。2014年3月期:PBR0.87倍、ROE1.5%。2015年3月期:PBR0.95倍、ROE3.4%。2016年3月期:PBR1.05倍、ROE1.9%。2017年3月期:PBR1.21倍、ROE7.8%。2018年3月期:PBR1.14倍、ROE5.8%。2019年3月期:PBR0.76倍、ROE4.1%。2020年3月期:PBR0.72倍、ROE1.5%。2021年3月期:PBR0.97倍、ROE6.3%。2022年3月期:PBR0.73倍、ROE8.8%。2023年3月期:PBR0.65倍、ROE8.2%。2024年3月期:PBR1.08倍、ROE13.0%。

資本効率の高い経営を目指して

当社グループは、資本構成の最適化に取り組み、企業価値の最大化を目指しています。運転資本のコントロールや固定資産管理の強化に加え、非事業資産についても継続的に事業での有効活用および売却による見直しを実施しています。一例として政策保有株式については、資本効率の観点から保有の継続適否を検証し、「シナジーが少ない」、「保有する意義が必ずしも十分ではない」と判断される株式については縮減を図ることとしています。2024年3月末までに 20%未満にすることを目標に掲げ、継続的な縮減を続けた結果、2024年3月末時点における政策保有株式の連結純資産に対する割合は、18.4%となり、前期末に比べて3.9%低下しました。
また、当社グループは、株主の皆さまと同じ目線をもって、株価を意識した経営を突き詰めていきたいと考えています。2024年度から、株主の皆さまとの一層の価値共有を進めるために、譲渡制限付株式報酬の対象を、従来の取締役以上からすべての執行役員へと拡大しています。
当社グループは、「中期経営計画2025」においてROE8%を目標に掲げています。これまで継続的な改善に取り組んできた結果、2024年3月期にROEは13.0%となり、中期経営計画の目標を超える水準をキープしています。当然のことですが、事業会社3社の経営は、各々のROEを強く意識しながら進められています。グループ全体の事業戦略会議の場では、各社の事業の進捗や業績の報告とともに、ROEの数値が示され、「あすか製薬ホールディングスのROEをさらに改善していくために、各社がいかなる取り組みを行うべきか」という議論を行っています。当社グループのROEを重視する姿勢は、役員の報酬設計にも表れています。当社グループの役員報酬は、持続的な企業価値向上に資する仕組みとするために、さまざまな業績指標と連動していますが、そのなかには売上高、営業利益に加えてROEも含まれています。また、2023年度からはサステナビリティ経営の推進を目的に、業績指標に加えてCO2排出量の削減など非財務指標を役員報酬とリンクする仕組みも導入しました。

株主資本コストについての考え方

当社グループは、資本コストを意識した経営に努めています。「ROEから株主資本コストを差し引いたエクイティスプレッドとPBRは、基本的に正の相関である」という考え方のもと、ROEの改善だけでなく資本コストの引き下げにも取り組んでいます。
株主資本コストについては様々な見方があると認識しておりますが、企業が資本調達の際に負担する資本コストは、広い意味では投資家が企業に期待する収益率・リターンであると考えられます。その際に重要となるのが、IR活動だと認識しています。企業がIR活動に消極的で、財務や事業に関するディスクロージャーが不十分だと、どのようなリスクや機会があるのか十分には特定できず、その企業への投資はハイリスクと捉えられ、期待収益率を高めに設定せざるを得なくなります。その反対に、「十分なディスクロージャーを行い、投資家にサプライズを与えない」という方針の企業であれば、その企業への投資はローリスクと捉えられ、期待収益率が下がり、結果として株主資本コストの改善が図れるものと考えます。こうした考え方のもとで、IR活動の一層の強化により実質的な株主資本コストの引き下げを図り、株主、投資家の皆さまとともに企業価値向上を目指していきます。

PBR 1倍超の早期実現を目指すための取り組み

1. 成長戦略
  • 成長戦略の実施
  • キャッシュアロケーションの最適化

FY2023-2025計画(2023年11月開示)

成長資源 投資の方向性 目的 配分
営業CF*5
200億

政策保有株式売却
に伴うキャッシュ
30億円
成長投資 医薬品事業 研究開発、事業開発強化による
パイプライン拡充
150億
+α
新規分野 フェムテック、CVC*6、デジタルヘルス
検査、アニマルヘルス(CA*7
海外展開 東南アジアでの事業確立
M&A 成長に必要な能力獲得
経営基盤の強化 生産設備更新・拡充
デジタルトランスフォーメーション
人的資本への投資
30~40億
資金調達
(+α)
株主還元 配当、自社株買い 30~40億
  • *5 想定営業利益+減価償却費+研究開発費(除く固定費)
  • *6 CVC:コーポレートベンチャーキャピタル
  • *7 CA:コンパニオンアニマル

FY2023の実績

投資分野 主な実績
成長投資 約50億円 研究開発費(除く固定費)
Hataphar社社債
CVCへの出資
経営基盤の強化 約15億円 設備投資(有形)
人的資本投資
株主還元 約11億円 一株当たりの配当金を16円から40円に増配
2. 株主還元の強化
  • 2025年3月期以降、連結配当性向30%を目安
  • 一株当たり配当金の下限は年間30円

1株当たり配当額推移

1株当たり配当額推移。2022年3月期:配当額15円(配当性向5.3%)2023年3月期:配当額16円(配当性向10.7%)2024年3月期:配当額40円(配当性向15.0%)2025年3月期:配当額55円(配当性向30.6%)2026年3月期予想:配当額55円(中間27円、期末28円)(配当性向30.0%)
※ 2022年3月期の中間配当7円は、その他資本剰余金からの配当であり、配当性向から除外して算出しております。

配当金・配当性向

3. IR活動の強化
  • 対話機会の創出
  • 開示情報の充実
株主・投資家との対話状況(2024年3月期)
活動内容 実績(前年度) 対応者
決算説明会 2回(2回) 経営層
証券会社主催カンファレンス・ミーティング 3回(1回) 経営層
個人投資家向けIRイベント 2回(1回) IR担当部門
機関投資家向けIRイベント(パイプライン説明会) 1回(1回) 経営層
個別IR取材/SR対話 100回
延べ110社/延べ163名
(79回)
経営層/
IR・SR担当部門

ガバナンス

基本的な考え方

当社は、次の基本的な考え方に沿って、常に最良のコーポレート・ガバナンスを追求し、その充実に継続的に取り組みます。

  1. 株主の権利が実質的に確保されるよう努めるものとし、株主の実質的平等性を確保する。
  2. ステークホルダーとの適切な協働に努め、健全な事業活動倫理を尊重する企業文化・風土の醸成に努める。
  3. 会社の財政・経営その他の情報を適切に開示し、透明性を確保する。
  4. 取締役会は、企業戦略に基づく積極果敢な経営判断を行う環境整備を行うとともに、取締役に対する実効性の高い監督を行う。
  5. 株主との間で建設的な対話を行う。

ガバナンス

社外取締役座談会

非財務戦略

「あすか製薬ホールディングスは財務目標の達成を目指すとともに事業活動を通じて社会課題に取り組みSDGs実現へ貢献してまいります。」

経営理念:先端の創薬を通じて 人々の健康と明日の社会に貢献する。目指す姿:スペシャリティファーマを基盤とするトータルヘルスケアカンパニー。数値目標:売上高700億円、営業利益率8%、ROE8%。 4つのビジョン:1.医療用医薬品を軸に事業スコープ(領域、地域)を拡大する、2.オープンイノベーション推進により業務革新を実現する(研究開発~生産~販売)、3.中核となる国内医薬品事業(スペシャリティ領域)で国内トップを確立する、4.社会から信頼される会社であり続ける。中期経営計画の土台:専門性、生み出す力、社会貢献。ホールディングス体制:あすか製薬、あすかアニマルヘルス、あすか製薬メディカル。3.すべての人に健康と福祉を、5.ジェンダー平等を実現しよう、7.エネルギーをみんなに。そしてクリーンに、12.つくる責任、つかう責任、13.気候変動に具体的な対策を、14.海の豊かさを守ろう、15.陸の豊かさも守ろう、16.平和と公正をすべての人に、17.パートナーシップで目標を達成しよう。

サステナビリティ推進

あすか製薬ホールディングスグループは「先端の創薬を通じて 人々の健康と明日の社会に貢献する」という経営理念のもと、事業を通じた社会課題の解決に向けESG経営に邁進しています。
 当社グループでは、11のマテリアリティ(最重要課題)を特定していますが、なかでも「女性の健康への貢献」と「アニマルヘルスへの貢献」は当社ならではの特徴的なマテリアリティであり、グループを挙げて推進しています。また、太陽光発電の拡充やクリーンエネルギーの導入などによるCO2排出量削減など気候変動への対策や、「新規事業や環境変化に対応できる人材育成・獲得」と「女性、キャリアやシニアなど多様な人材が活躍できる環境づくり」による人的資本の強化にも取り組んでいきます。
 2023年4月には、これまでの取り組みをさらに加速させるために、グループ経営企画部内にサステナビリティ推進課を新設しました。今後も、サステナビリティを経営の中心に据えて、企業の経済的価値の最大化と社会的価値の向上を両立させることで、ステークホルダーの皆さまの期待に応えていきます。
あすか製薬ホールディングス株式会社
代表取締役専務取締役 サステナビリティ担当
丸尾 篤嗣

サステナビリティ基本方針

当社は、「CSR基本方針」を定め、グループ全体で継続的な成長と社会への貢献を追求します。
また、ステークホルダーの皆さまの信頼に基づく健全な事業活動を通じて収益性を高め、良き企業市民として社会的責任を果たします。

  1. 高品質な医薬品の提供
    • 経営理念に基づき、全社員が誠実な企業活動を行います。
    • 有効性、安全性に優れた高品質な医薬品を安定的に提供します。
  2. コンプライアンスの推進
    • 企業倫理の徹底をはかり、法令を遵守します。
    • ステークホルダーの皆さまに対して、公正な関係を維持し、公正・透明・自由な競争と適正な取引を行います。
    • 個人情報の保護に関して、「個人情報保護方針」を遵守し、情報を適切に管理します。
  3. 人権の尊重
    • 企業活動によって影響を受ける全ての人々の人権を尊重します。
    • 社員の多様性を尊重し、安全で働きやすい企業風土の醸成に努めます。
  4. 地域・社会への貢献
    • 良き企業市民として、地域・社会とのコミュニケーションを積極的に図り、社会貢献に取り組みます。
  5. 環境保全
    • 環境保全活動に取り組み、環境経営を推進し、持続可能な社会の実現に貢献します。

マテリアリティマップ

重要課題のマッピング
ステークホルダーの関心が最重要であり、あすか製薬ホールディングスにとって最重要な課題を、最重要課題と定めた。最重要課題は、環境(環境の保護と環境負荷の継続的低減)、社会(人材育成・従業員エンゲージメント・革新的な製品の創出・医療アクセス拡大・女性の健康への貢献・アニマルヘルスへの貢献・高品質な製品の安定供給・製品の適正使用推進)、ガバナンス(コーポレート・ガバナンス・法令遵守とコンプライアンスの徹底)

 当社グループは「スペシャリティファーマを基盤とするトータルヘルスケアカンパニー」を目指しており、社会課題の解決と持続可能な社会の構築に貢献していくため、2021年にESG委員会を設置しました。2023年には、当社を取り巻く環境変化に対応するため、マテリアリティの見直しを実施し、11の重要課題を特定しました。「女性の健康への貢献」と「アニマルヘルスへの貢献」については当社ならではの特徴的なマテリアリティと認識しています。
 中期経営計画に基づき、これらを中心にグループ全体でマテリアリティに取り組むことで、持続可能な社会の実現に貢献し、社会価値の創出による持続的成長と中長期的な視点で企業価値向上を目指してまいります。

マテリアリティに対するKPI・SDGs

当社グループの特徴的なマテリアリティを赤字にて記載しています。また、定量的な目標数値を青字にて記載しています。

ESG マテリアリティ KPI SDGs
E 環境経営の推進
  • CO2排出量削減:全社目標「2013年度比60%削減(2035年度)」/国内生産拠点(いわき工場)目標「2013年度比60%削減(2030年度)」
  • 廃棄物総量の削減とリサイクル率90%以上の維持/向上:廃プラスチック再資源化率65%以上(2030年度)
  • 環境に配慮した事業展開
  • 環境負荷物質排出低減(低たんぱく飼料普及による環境への窒素負荷軽減)
  • 生物多様性の推進
  • サプライチェーンマネジメント徹底と環境に配慮した製品の優先購入
 

本マテリアリティについては、当面、国内の事業活動に限り適用します。

S 企業価値向上のための多様な人材の育成
  • 自律的な学びの推進(1人当たり20時間/年、1人当たり教育研修費100,000円/年)
  • 多様な働き方の推進:遠隔地、勤務地限定、時短勤務、高・準高ワークエンゲージメント割合(40%以上維持)
  • 女性の活躍推進(2029年度目標):女性管理職比率(20%)/女性管理職候補比率(30%)
  • 両立支援(ダイバーシティ)への取り組み:ワークサポート応援金・男性育休取得日数(平均20日以上)
  • 年次有給休暇取得率 80.0%以上(全社平均)
  • 社内外における円滑な業務遂行のためのICT環境維持により、柔軟な働き方と生産性向上を図る
  • DX人材の育成を推進することで、業務プロセスの効率化を図り、組織全体としての生産性向上と従業員のワークライフバランス向上を実現する
女性の健康とアニマルヘルスに貢献する
  • スペシャリティ領域(産婦人科、甲状腺)での正しい知識の普及と疾患啓発による医療への貢献
  • 若年層に対する性教育、妊娠・出産から子育て期に関する情報発信への取り組み
  • アニマルウェルフェア(動物福祉)の推進
  • コンパニオンアニマル及び産業動物の健康維持に有用な製品開発と提供
  • 動物用医薬品とその関連疾患(特に繁殖・内分泌疾患)に関する学術活動の推進
  • 自社研究テーマの推進とアライアンス活動の強化
高品質な製品の安定供給と適正情報提供
  • バリューチェーンマネジメント強化
  • 関連法令を遵守した各種対応
  • 販売情報提供活動ガイドラインを遵守し、MR等に係る情報提供ツールの教育を強化
  • Webサイトを通じた最新情報の迅速な提供
  • 動物用医薬品ユーザー(獣医師、動物看護師、プロダクトアニマル生産者、コンパニオンアニマルオーナー)に対する適正使用の啓発活動推進
人権の尊重
  • あすか人権ポリシーに基づいた人権デューデリジェンスの実施に向けた取り組み
  • 人権に係る正しい理解のための社員教育と啓発
G ガバナンス強化
  • 健全な事業活動倫理を尊重する企業文化・風土の醸成と財務・非財務情報の適切な開示と説明
  • 株主の実質的平等性を確保
  • 社会課題解決につながる社会貢献活動
  • ステークホルダーとの建設的な対話
  • グループ・コンプライアンス推進委員会を中心としたコンプライアンス体制の推進(重大なインシデント未然防止策の継続的な実施など)

主要なマテリアリティの取り組み実績

特にステークホルダーからの関心が高いマテリアリティのKPIに対する取り組み実績をご紹介します。
「ESG委員会」を通してマテリアリティに対する取り組み状況を把握し、更なる改善につなげてまいります。

E: 環境経営の推進  ※国内事業活動に限る
対応するSDGs 7.エネルギーをみんなに。そしてクリーンに、12.つくる責任、つかう責任、13.気候変動に具体的な対策を、14.海の豊かさを守ろう、16.平和と公正をすべての人に。
KPI 2025年度上期報告
CO2排出量削減: 全社目標 2013年度比60%削減(2035年度)
国内生産拠点(いわき工場)目標 2013年度比60%削減(2030年度)
  • いわき工場の取り組み
    • ①太陽光発電PPA導入
    • ②ヒートポンプ導入
    • ③CO2フリー電力購入
    • ④コミュニティセンターarca運用開始
    • ⑤第3製剤棟LED化工事全箇所完了
  • 全社エネルギー管理会議にて、年度目標および中長期目標を確認
    • ①単年度目標:エネルギーの使用の原単位を前年度比1%以上削減する。
    • ②中長期目標:CO2排出量を2030年度に2013年度比で46%削減する。
    • ③中長期目標:使用電気全体に占める非化石電気の比率を2030年度までに50%以上とする。
  • 2024年度本社ビル電気使用量相当分(836,753kwh)について2025年5月にJPEX市場にてFIT非化石証書および再エネ証明書取得。(CO2排出量:357t-CO2減)
廃棄物総量の削減とリサイクル率90%以上の維持・向上:
廃プラスチック再資源化率65%以上(2030年度)
  • いわき工場の取り組み
  • ①廃棄物総量:
    145t (2024年度)
    42t (2025年度1Q)、46t (2025年度2Q) 、2025年度上期計 88t(うち再資源化量 84t、最終処分量 4t)
  • ②再資源化率(リサイクル率)2025年度1Q:95%、2Q:96%、上期 : 96%
  • ASW活動関連:廃棄物総量の削減とリサイクル率向上につき、ASWリーダーミーティングにて再度ゴミの分別・減量・リサイクルを共有。
  • 本社の取り組み
  • ①認証複合機による誤印刷防止、ペーパーレス化、廃棄物分別徹底。文具封筒等の再利用取組み継続。
  • ②棄物分別徹底:紙ごみからの再利用紙回収の取組み継続。
環境に配慮した事業展開
  • 環境保全推進体制の維持について、藤沢市・鎌倉市の「環境保全に関する協定書」に基づき対応。
  • 湘南研究所では、新規_更新設備のノンフロン対応設備を優先導入。文具等はグリーン商品を購入。
  • いわき工場の取組:
  • ①本年度のISO14001環境マネジメントシステムを6月より本格活動開始。
  • ②地域のボランティア活動として、いわき市 アダプトプログラムに参画
  • ③いわき市公害防止協定により国規制より厳格な上乗せ条例を受け、毎月環境監視センターへ結果報告。
  • ④『いわきカーボンニュートラル人財育成コンソーシアム』に参画。
  • サプライチェーンマネジメント部の取組:バラボトル、バラキャップの包装資材をバイオマス資材への変更検討開始。
  • 5月11日「第28回 湘南国際村 めぐりの森 植樹祭」に参加し(当社11名)、社員の環境リテラシー向上を図った。
環境負荷物質排出低減(低たんぱく飼料普及による環境への窒素負荷軽減)
  • アニマルヘルスの取り組み
  • ①L-イソロイシンの普及活動により配合飼料の低蛋白化に貢献。
  • ②L-リジン及びその他飼料用アミノ酸の販売により、耕地面積の節約に貢献。
生物多様性の推進
  • 川崎跡地(当社管理区域)の緑地管理:
  • ①月1回の巡回点検の実施、外周点検通路の確保を完了。
  • ②倒木による被害回避のため高木の強剪定により、参道の参拝者の通行や高圧配電線の安全確保対策を実施。
  • ③竹林間伐による日差しの取り入れにより、下草の繁茂対策を行い、急傾斜地保護の実施。
  • ④草刈りを適時実施して跡地の適正管理により近隣との良好な関係を維持。
  • 草刈りの管理方法を大幅改善:雑草の繁茂後の草刈り実施から雑草の発生を完全に抑制する防草シート敷設。他5項目
  • TNFD提言に賛同し、TNFDフォーラムに参画するとともに、TNFD提言に対応した開示を開始。
  • 2025年4月に第10回AENとして生物多様性をテーマに研修動画を全社員に配信し、社員の生物多様性への理解深更を図った。
サプライチェーンマネジメント徹底と環境に配慮した製品の優先購入
  • サプライチェーンマネジメント部の取組:
  • ①サプライチェーンチェックリスト運用開始(CO2排出状況等)
  • ②サプライチェーンページを改定。
  • ③コストとのバランスを考慮した優先順位付けのため、環境配慮包材のチェックシートを作成。
  • 本社にて文具事務用品グリーン商品購入を推進:
    グリーン商品購入比率63%(2025年4月~9月)
  • 全社バリューチェーンマッピングにおけるサプライチェーンの位置づけを明確にし、ESG委員会および推進責任者会議の了解を得た。
S: 企業価値向上のための多様な人材の育成
対応するSDGs 3.すべての人に健康と福祉を、5.ジェンダー平等を実現しよう。
  
KPI 2025年度上期報告
自律的な学びの推進
(1人当たり20時間/年)
  • 正規従業員1名あたりの学びの時間 平均11.5時間(9月末時点)
  • 自己啓発促進のための取り組み:
  • ①新入社員研修内でUdemy、flier活用方法についての研修
  • ②従業員へのUdemy Business、flierの活用促進連絡(Udemy news×3、flierニュース×3)
  • ③選択型研修実施による自立的な学びの機会提供(4企画 計39名参加)
  • 各部門ごとの自律的な学びを推進(抜粋):GCPトレーニング、英語・中国語スキル向上研修、Leadership研修 他
多様な働き方の推進:遠隔地、勤務地限定、時短勤務、高・準高ワークエンゲージメント割合目標(40%以上)
  • 個々人のワークライフバランスを尊重し、出社勤務/在宅勤務には制限を設けず実行。
  • 地域限定MR社員制度 5名、遠隔地勤務制度 5名(9月末時点):2025年4月に地域限定MR社員取扱規程および遠隔地勤務取扱規程を改訂。
  • 時短勤務制度 6名(育休からの復職者など、9月末時点):家庭状況に応じて柔軟に取得できる環境
女性の活躍推進(2029年度目標):女性管理職比率(20%)、女性管理職候補比率(30%)
  • 法定を上回る育児休業制度の整備や、育児と仕事の両立を実践する従業員の意見や捉え方を共有する社内座談会を開催。
  • D&Iに関する定期的な研修の実施など、女性社員がライフイベントを経ながらも安心して働き続けられる職場環境の整備により、女性管理職比率が14.1%に向上。(2020年度:6.5%)
両立支援(ダイバーシティ)への取り組み:ワークサポート応援金・男性育休取得日数(平均30日以上)
  • ライフイベントによるメンバー離脱者業務を担う従業員への「ワークサポート応援金制度」の運用および周知徹底。(欠員17名に対し58名がサポート)
  • 育児休業取得に係る専用の相談窓口や社内ポータルサイトで、長期休業取得に対する不安を払拭。男性育児休業取得を推進することで、育児休業取得日数が向上(2025年度上期:31.2日、2024年度:16.28日)
  • 男性育児休業取得率:上期取得率100.0%(男性育児休業取得者10名/出生数8名)、男性育児休暇取得日数1カ月以上:7名、育児休業取得の勧奨と取得方法を上長含め案内実施(100%)
年次有給休暇取得率 80.0%以上(全社平均)
  • 年次有給休暇取得率:44.7%(管理職41.6%、一般職46.3%:9月末時点)、2025年度の働き方の指針として、年休取得率目標80%以上を従業員へ周知。
社内外における円滑な業務遂行のためのICT環境維持により、柔軟な働き方と生産性向上を図る。
  • サプライチェーンマネジメント部の取組:DX推進のフィードバックにて、Plannerの勉強会実施。
  • 下期稼働予定のネットワーク環境の刷新により、アクセス速度とセキュリティも強化を見込む。また、iPhoneの通信速度向上により、テザリング利用時の接続も向上する。
DX人材の育成を推進することで、業務プロセスの効率化を図り、組織全体としての生産性向上と従業員のワークライフバランス向上を実現する
  • 新入社員研修において、生成AIを活用して自社の歴史や事業の歩みを学ぶプログラムを導入。デジタル技術への理解を深め、DX人材としての素地を育成。
  • AI/RPAに関する社内教育などにより、DX人材育成に向けた情報発信発信。これにより、社員のデジタル活用スキルの向上と、業務効率化および生産性向上に貢献。
S: 女性の健康とアニマルヘルスに貢献する
対応するSDGs 3.すべての人に健康と福祉を、5.ジェンダー平等を実現しよう。
  
KPI 2025年度上期報告
スペシャリティ領域(産婦人科、甲状腺)での正しい知識の普及と疾患啓発による医療への貢献
  • 内分泌事業推進室の取組:産経新聞社発行情報誌「メトロポリターナ」4-5月号に甲状腺疾患啓発の記事を掲載。自治体の健康推進担当者向けwebセミナー(女性ホルモンと甲状腺ホルモンを中心とした女性のライフステージ別の健康課題)他、各種取組を実施。
  • 湘南CMCの取組:LF111(スリンダ錠28)の承認取得他、3品目の婦人科領域の製品の上市を目指し、開発を滞りなく進捗させた。
  • 営業本部の取組:肝性脳症/避妊に関するテーマ他、全国講演会/セミナーなどによる適正使用情報の積極的提供。(全国講演会 15回、エリア講演会 41回、共済セミナー 13回以上)
  • ASKAメディアセミナーの開催によって、避妊の新たな選択肢についてメディア経由で知識の普及・啓発活動を実施。54名のメディア/投資家が参加し、薬事日報・Answers News・医事新報・みずほ証券など様々な媒体で取り上げられた。
  • 6月25日に「Mint Meeting ~つながる声が、わたしを強くする~」を開催し、20代~30代の女性約50名へ健康に関する正しい情報の大切さと婦人科受診の大切さを共有した。
若年層に対する性教育、妊娠・出産から子育て期に関する情報発信への取り組み
  • 指導者のための避妊と性感染症予防セミナーにおいて、避妊や緊急避妊関連の小冊子を展示(2回 約300名参加)
  • Mint⁺ teens WEBサイト内にて避妊やプレコンセプションケアのコンテンツを追加し、性教育に関する情報発信。インスタグラム投稿(のべ27件)により、継続的に若年層への情報発信。
  • 高校保健体育副教材「高校生が知っておきたい性と健康のこと」を、国内の高校411校、170,040部を無償配布。
アニマルウェルフェア(動物福祉)の推進
  • 湘南研究所の取り組み:
  • ①研究における倫理的配慮をHP公開③9/11(木)湘南アイパーク動物慰霊祭参加。
  • ②動物実験に関する社内規程および湘南アイパーク動物実験規則を遵守し、AAALAC認証施設において実施。
  • ③9月11日に湘南アイパーク動物慰霊祭に参加。
  • 動物用医薬品、飼料添加物、サプリメントの開発/製造/販売を通じたアニマルウェルフェアへの貢献
コンパニオンアニマル及び産業動物の健康維持に有用な製品開発と提供
  • 犬用内分泌用薬の製造販売承認申請。
  • コンパニオンアニマル及び産業動物用製品の安定供給のための製造販売承認事項変更承認申請・承認取得。
動物用医薬品とその関連疾患(特に繁殖・内分泌疾患)に関する学術活動の推進
  • トリロスタン錠「あすか」関連のクッシング症候群に関する学識経験者による啓発用動画を作成。
自社研究テーマの推進とアライアンス活動の強化
  • 湘南研究所の取り組み:
  • ① オープンイノベーション積極活用による、新領域へのアプローチ。
  • ②イオンチャネルに対する創薬基盤技術導入。
  • ③国内のアカデミア研究者および公的な研究機関等に所属する研究者の方を対象とした創薬に関する共同研究公募実施。
  • 国際事業本部の取り組み:東南アジア地域での新たな提携候補企業の探索を推進。

マテリアリティ