ダイバーシティ&インクルージョンの考え方
当社グループは、持続的な成長と企業価値向上のために、多様な価値観を尊重することが重要であると考え、性別、年齢、国籍、人種等の属性にとらわれない多様性のある組織の構築と、全ての従業員が活躍できる企業風土を醸成することで、新たなイノベーションを生み出し、成長し続ける企業として価値向上につなげてまいります。
女性活躍推進
経営の中核を担う管理職においては、女性比率を指標に設定し、女性が自身の希望に応じて広く能力を発揮できるよう、職域の拡大を図り、働きがいのある職場づくりや多様で柔軟な働き方の推進、ならびに研修の充実を通じて、女性管理職を育成しています。
当社グループの中核を担うあすか製薬では、2024年度末までに女性管理職比率の目標値を15%と掲げ、女性が能力を十分に発揮し、活躍できる職場環境の醸成を進めています。これらの取り組みから、女性管理職比率は年々増加し、2024年9月末の女性管理職比率は12.4%に至ります。
男女の賃金差異と改善策について
年間平均給与の男女比
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2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 |
2023年度 |
男性:女性 |
100:68 |
100:70 |
100:70 |
100:66 |
100:71 |
当社グループの中核をなすあすか製薬において、賃金(等級)体系はシングルレートとなっており、制度上性別年齢等の男女差はありません。ただし、職群および等級別人員構成における人材ポートフォリオの偏りに男女差があり、それによる賃金差異が生じています。
あすか製薬株式会社の掲げる「年齢や属性にとらわれない多様な人材が活躍する姿」を目指し、人材ポートフォリオと賃金差異の改善に取り組んでまいります。
差異の生じている要因の状況について以下に記載いたします。
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2023年度はジェンダーダイバーシティの取り組み推進により、女性管理職比率は9.9%から11.4%と改善しております。一方、賃金格差も縮小の傾向があるものの、依然として女性管理職比率が賃金差異の原因ともなっているため、女性管理職候補の育成と登用を積極的に進めてまいります。
- パート・有期労働者において、有期労働者(再雇用労働者)に比べ賃金水準の下回るパート従業員については、女性の占める割合が89.4%となっており、これが差異の要因となっています。
詳細は別ページ「女性活躍推進の取り組み」をご覧ください。
女性活躍推進の取り組み
次世代育成推進
当社グループでは、次世代の社会を担う子どもが健やかに生まれ、育成される環境整備を企業が取り組むべき課題の一つとして捉え、どの職場においても仕事と子育ての両立を図るための雇用環境の整備や、子育てをしていない従業員も含めた多様な労働条件の整備に取り組んでいます。職場や家庭でも子育ての意義についての理解が深められ、子育てに伴う喜びが会社全体で実感される風土を醸成しています。
当社グループの中核をなすあすか製薬では「次世代育成支援対策推進法」に基づき、行動計画(第3期)を策定しています。2023年度末までの目標を設定し、仕事と子育ての両立に向けて取り組みを進めています。
あすか製薬は、女性従業員の育児休業取得後の復帰率は100%を維持しており、安心して生み育てる環境を整備しています。また、男性従業員においても子育てに参画しやすい環境整備やその啓発に力を入れ、男性育児休暇取得率100%を目標とし、取得しやすい制度整備やジェンダーバイアスへの理解を深めています。
不妊治療両立支援制度
不妊治療と仕事の両立支援に向け、不妊治療のための休暇制度や柔軟な働き方を導入しています。また不妊治療に対する理解促進のための勉強会を開催しています。
男性育児休業取得の推進
育児休業取得時の一部を有給化することで、収入面の不安を払拭し取得しやすい制度を整備しています。またジェンダーバイアスへの理解を深め、男性従業員も子育てに積極的に参加する風土を醸成しています。
法改正に先駆けた制度設計
育児・介護休業法の改正に先駆け、社内制度を改訂しています。また、法を上回る制度を検討し、随時導入しています。
育児・介護等における社用車の利用
仕事と育児・介護の両立支援を目的とし、社用車を使用する従業員の申請に基づき、社用車を私的利用することを認めています。
企業主導型ベビーシッター利用者支援事業
乳幼児および小学校3年生までの児童を養育する従業員を対象とし、内閣府が実施する企業主導型ベビーシッター利用の際には、割引券を使用できます。
次世代育成支援対策推進法に関する行動計画
計画期間:2023年4月1日から2025年3月31日までの2年間 |
目標1 |
男性育児休業制度の更なる取得勧奨。
≪対策≫
- 性差によるアンコンシャス・バイアス是正に向けた研修
- 男性育児休業取得の取得日数向上にむけた勧奨
- 男性の育児休業取得率100%を目標とした規程内容の周知勧奨
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目標2 |
不妊治療を受けながら働き続けられる職場環境の整備。
≪対策≫
- 不妊治療と就業の両立支援相談窓口を設置
- 時間単位の年次有給休暇制度の取得周知
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目標3 |
妊娠中及び出産後における配慮。
≪対策≫
- 妊娠中の従業員に対し、つわり休暇、母性健康管理指導事項連絡カードの活用を周知
する。
- 女性従業員の疾病の早期発見に向け、乳がん・子宮頸がん検査、甲状腺検査を実施
する。
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障がい者雇用
当社グループでは、障がい者の雇用を促進するとともに障がいの有無にかかわらず、いきいきと働くことができる職場環境の整備に努めています。共に働くことで、新たな発見や学びの機会を共有し、組織内の誰もがビジネスに参画・貢献し、お互いに認め合う風土を醸成しています。
インクルーシブな社会実現に向けて、あらゆる人材が能力を最大限に発揮し、やりがいの感じられる企業となることをめざしています。
コルディアーレ農園
障がい者が安心して働ける環境整備と地域活性の一つの手段として、宮崎県にあるコルディアーレ農園で障がい者を雇用しています。コルディアーレ農園で栽培した野菜は、本社社員食堂に提供され、シェフの手で健康サラダとして提供しています。
多様な採用(キャリア採用・外国人採用)
当社グループでは、社会環境の急速な変化に対応し、企業として持続的な成長を実現するためには、複雑化する諸課題に応じたソリューションを創造していく必要があると考えています。その過程で、社内に不足している特定のスキル・能力については、社外のリソース、特に社外でスキルを積んだキャリア人材を活用することで、ニーズに応じたタイムリーな人材の採用を積極的に進めます。
採用にあたっては、多様なバックグラウンドを精査し、当社の継続的な競争力向上にマッチする人材を、国籍、人種、民族、性別、年齢、肌の色、宗教、信条・思想、性的指向・性自認、社会的身分、障害の有無などに捉われることなく採用し、将来の経営の中核人材となることを見据えて育成していきます。また、キャリア人材の採用は、社内の年齢構成の是正にも貢献できる手段として推進していきます。
地域雇用
当社グループは、事業を通じて地域社会に貢献するうえで、現地従業員の採用による雇用創出が重要であると考えています。
現地での雇用活性化、現地での調達を進め、事業展開するさまざまな地域の発展に貢献します。
LGBTQ
当社グループは、国籍、人種、民族、性別、年齢、肌の色、宗教、信条・思想、性的指向・性自認、社会的身分、障害の有無などに捉われることなく、さまざまな職歴を持つ多様な人材を積極的かつ継続的に採用・起用し、公平・公正かつ自由な競争を行うことで、組織力の強化による価値の最大化を図ります。
2023年度は、部長職以上の管理職等を対象にLGBTQをテーマとした講演会を開催し、性自認及び性的指向に関する理解の浸透に取り組んでいます。