水資源に対する考え方
水は絶えず地球上を循環し、大気、土壌などの他の自然的構成要素と相互に作用しながら、さまざまな生態系に多大な恩恵を与え続けてきた生命の源です。
当社グループの事業活動においても、良質な水の確保が不可欠です。その為、水資源を適切に管理し、持続可能な水循環社会の実現に貢献してまいります。
水使用量の目標と実績
目標
あすか製薬いわき工場では2023-2025年度中期環境計画において、水に関する取り組みの具体的な目標として、「いわき市の事業所として、カーボンニュートラルや工業用水の利用に関し、地域企業および学校と連携を行う」、「排水においては適切な対応・管理に努め、環境への負荷を最小限とし、海洋汚染を防止する」と定めております。
実績
いわき工場における、2022年度の取水量は138.73千㎥で、2021年度に比べ9.85千㎥を削減しました。2022年度の排水量は35.14千㎥で、2021年度に比べ10.63千㎥を削減しております。
湘南研究所の2022年度の取水量は、14.35千㎥で、2021年度に比べ0.50千㎥を削減しました。2022年度の排水量は8.92千㎥で、2021年度に比べ307㎥を削減しております。
当社グループでは、排水においては適切な対応・管理に努め、環境への負荷を最小限とし、海洋汚染を防止するよう努めております。
あすか製薬では、排水処理能力向上を目的とし、2021年4月にあすか製薬いわき工場に約2.7億円を投資し、排水処理施設を新設しました。新しい施設は最新の排水処理技術を採用しており、省力化や省エネ化が期待できます。また、福島県いわき市と公害防止協定を締結し、基準値よりも厳しく設定した自主管理値をクリアしております。
2021年10月には、公害防止協定を再締結しました。これにより、当社は環境へのコミットメントを再確認し、更に強化することを誓っております。
湘南研究所においては、入居している湘南アイパーク主催の環境保全教育の受講や生物系誤排水対応訓練を実施しております。また、誤排水防止対策として流し台に誤排水時の対応手順の掲示や、フットペダルの設置をしております。
また、当社本社ビルにおいても、トイレ・洗面での節水型センサー水栓の使用や、本社食堂厨房のグリーストラップ槽に油脂やたんぱく質を分解促進するバイオ製剤導入など、排水処理に取り組んでおります。
当社グループでは、World Resources Instituteが提供する水リスク評価ツール(WRI AQUEDUCT)を用いて、主要事業所における水不足リスクの評価を実施しております。その結果、当社グループは水ストレスが「高い(High risk)」または「非常に高い(Extremely high risk)」に分類される地域はありませんでした。(2024年2月時点)
リスク評価結果(WRI AQUEDUCT)
当社グループ主要事業所における水ストレスに関するリスク評価結果
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水ストレス
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事業所
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低~中リスク
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いわき工場
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中~高リスク
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湘南研究所
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高い または 非常に高いリスク
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該当なし
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今後の対応
主要事業所が立地する地域において、水不足リスクが高い地域は該当なしと評価しておりますが、引き続き各事業所において従業員への節水意識の啓発や上水・工業用水使用の管理を徹底し、水使用量抑制に努めます。また、生産設備の運転および洗浄計画の見直しによる節水などを推進してまいります。加えて、地域企業および学校と連携を行い、地域の豊かな水資源の保全につながる施策を推進してまいります。