あすか製薬ホールディングス 中期経営計画2025
2025年度を最終年度とする「あすか製薬ホールディングス 中期経営計画2025」を策定しました。数値目標として、売上高700億円、営業利益率8%、ROE8%を掲げています。推進していく土台となるのは、「専門性」「生み出す力」「社会貢献」の3つです。グループの中核事業である、ホルモン製剤を中心とした医療用医薬品ビジネスは私たちの強みであり、重点3領域の新薬創出力・事業展開力を底上げしていきます。これらを土台に、「4つのビジョン」「7つの戦略」を立案しました。さらに、ESG 経営を強化することで、当社グループは、スペシャリティファーマを基盤とするトータルヘルスケアカンパニーを目指します。

経営方針
社会から信頼される会社であり続けるために、当社の中核となる国内医療用医薬品事業においてスペシャリティ領域でリーディングカンパニーへと飛躍するとともに、オープンイノベーションを活用して社会ニーズに応える医薬品を継続的に生み出すことで医療に貢献し続けたいと考えております。さらにこれまでの事業を軸に「予防、検査・診断、治療、予後」のヘルスケア市場全体に亘り、国内外において事業を展開するトータルヘルスケアカンパニーを目指してまいります。
目指す姿
「スペシャリティファーマを基盤とするトータルヘルスケアカンパニーを目指す」
4つのビジョン
- 1. 医療用医薬品を軸に事業スコープを拡大する
- 2. オープンイノベーション推進により業務革新を実現する
- 3. 中核となる国内医薬品事業のスペシャリティ領域で国内トップを確立する
- 4. 社会から信頼される会社であり続ける
目標数値
| 売上高(連結) |
営業利益率(連結) |
ROE(自己資本利益率) |
| 700億円 |
8% |
8% |
進捗チャート
2025年3月期は、売上高641億円、営業利益率8.3%、ROE8.0%となり、中期経営計画数値目標である営業利益率8%、ROE8%に到達しています。
|
2021年3月期 |
2022年3月期 |
2023年3月期 |
2024年3月期 |
2025年3月期 |
2026年3月期(計画) |
売上高
(百万円) |
55,181 |
56,607 |
60,461 |
62,843 |
64,139 |
71,000 |
| 営業利益率 (%) |
6.5 |
8.5 |
8.4 |
10.3 |
8.3 |
8.5 |
| ROE (%) |
6.3 |
8.8 |
8.2 |
13.0 |
8.0 |
- |
2025年3月期の経営成績の概況
当連結会計年度においては、国内経済は堅調な企業業績等から緩やかな回復基調にあるものの、世界的な金融引
き締めに伴う影響や地政学リスクの高まり、米国の関税政策の動向等、経済環境は引き続き不確実性が高い状況が
続いております。当社グループの中核となる医薬品事業におきましては、毎年の薬価改定等、継続的な医療費抑制
政策の影響を受け引き続き厳しい事業環境にあります。このような状況下においても、当社グループの事業は重点
品目の伸長等により、前年度を上回る売上高となりました。
当連結会計年度の当社グループの売上高は前年同期から1,296百万円増加し、64,139百万円となりました。これ
は主に産婦人科領域の製品群等が堅調に推移した医療用医薬品事業に加えて、飼料添加物製品群が伸長したアニマ
ルヘルス事業の増収によるものであります。また、売上原価率が前年同期比0.1%低下し、売上原価が32,803百万円
となったことにより、売上総利益は前年同期から670百万円増の31,335百万円となりました。
一方で、販売費及び
一般管理費は研究開発の進展による費用増等の影響から、前年同期から1,839百万円増の26,003百万円となり、そ
の結果、営業利益は前年同期から1,168百万円減の5,331百万円となりました。経常利益につきましては、営業外収
益を398百万円、営業外費用を622百万円計上したことから5,107百万円となりました。また、特別利益として投資
有価証券の売却益を127百万円、持分法適用関連会社であるベトナム製薬企業Ha Tay Pharmaceutical Joint Stock
Companyの連結子会社化に伴う子会社化関連損益を1,257百万円計上する一方、無形固定資産の減損に伴う特別損失
を300百万円計上したため、親会社株主に帰属する当期純利益は5,101百万円となりました。これを前年同期比でみ
ると、前期に投資有価証券の売却に伴う特別利益を計上した反動から2,444百万円の減益となります。
中期経営計画 7つの戦略
1. スペシャリティ領域の取り組み強化による企業価値向上
- 産婦人科領域のリーディングカンパニーとして女性のQOL向上に貢献する
- 甲状腺領域において啓発活動を推進し、潜在患者に対する治療に貢献する
2. 先端創薬による新薬の継続的創出
- オープンイノベーションを活用して新薬を継続的に創出する
- グローバルベースの導出入・アライアンス活動を活発化させる
3. 海外事業の展開
- アジアを中心に高品質な医薬品を展開しプレゼンスを向上する
4. トータルヘルスケア実現に向けた新たな価値提供
- 畜水産領域の繁殖・免疫と栄養の強みを伸ばし、コンパニオンアニマルの健康を支える
- 検査事業等で、新しいビジネスにチャレンジする
5. 業務効率化、コスト削減、財務基盤の強化
- 原価低減を推進する
- DXに取り組み業務効率化を推進する
6. コンプライアンスの徹底と信頼性を重視する組織風土の醸成
- コンプライアンスを徹底し社会からの信頼性を高める
- いついかなる時も高品質と安定供給を実現する
- HD体制の下でガバナンスを強化する
7. 成長戦略を実現するための人材育成
- 新規事業や環境変化に対応できる人材を育成・獲得する
- 女性、キャリアやシニアなど、多様な人材が活躍できる環境づくりを行う
(7つの戦略)中計4年目の成果と今後の取り組み
| 戦略 |
中計4年目の成果 |
今後の取り組み |
| ① |
- 産婦人科領域 年度売上No.1継続
- 「リフキシマ」小児適応追加による薬価改定での小児加算
- サスメド株式会社と共同研究中の治療用アプリAKP-SMD106の特定臨床研究開始
- 本邦初の黄体ホルモン単独の経口避妊剤「スリンダ」上市(2025年6月)
|
- 産婦人科領域におけるプレゼンスの維持・強化
- 疾患啓発および情報提供の継続を通じて、先発医薬品を中心とした製品価値の最大化を推進
- 治療用アプリなど、アラウンドピル領域での女性の健康への貢献
- 肝性脳症、甲状腺疾患の啓発活動の継続
|
| ② |
- AKP-022 PhⅢ開始、LPRI-CF113 PhⅠ/Ⅱ開始
- イオンチャネル創薬基盤技術の導入
|
- イオンチャネル創薬を含む自社創薬技術により、パイプラインの拡充と早期ステージアップを図る
- シーズの導入を進めることで開発ポートフォリオの一層の強化を目指す
- AKP-022開発の早期進展(子宮筋腫・子宮内膜症)
|
| ③ |
- Hataphar社(ベトナム)の連結子会社化
- MedChoice Pharma社(フィリピン)との協業開始
|
- 連結子会社化したベトナムHataphar社との連携強化を図り早期に事業を確立する
- フィリピンMedChoice Pharma社との協業を推進
- 東南アジア周辺国市場への展開
|
| ④ |
- コーポレートベンチャーキャピタルによる出資(株式会社Dioseve、株式会社ファミワン)
- 検査事業:有機フッ素化合物PFASの測定受託開始、ネコ用ホルモン量測定キット2製品発売
|
- フェムテック事業やコンパニオンアニマル製品、非侵襲性ホルモン量測定キットの拡充により、予防から検査・診断、治療、予後までを含むトータルヘルスケアを実現
|
| ⑤ |
- 原価低減施策の継続 (2020年度 54.0% → 2024年度 51.1%)
- 不採算製品ポートフォリオの再検討
|
- 持続可能なサプライチェーンの確立
- グループ全体でのデジタルトランスフォーメーション(DX)の加速
- 財務の安定性と効率性を両立した体質の維持
- 収益性に乏しい製品のポートフォリオ見直し
- 外部環境の変化に伴うコスト上昇への継続的な対応
|
| ⑥ |
- 品質マネジメントレビューの継続
- コンプライアンス研修の継続実施
|
- グローバル視点でのリスクマネジメントおよびコンプライアンス推進体制の整備
- 高い品質意識(クオリティカルチャー)の継続的な醸成と維持
|
| ⑦ |
- 柔軟な働き方の拡充、グローバル人材育成プログラムの開始
- 「健康経営優良法人ホワイト500」認定(あすか製薬ホールディングスとして4年、あすか製薬として7年連続)
- 「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」選定
|
- 次世代リーダー育成プログラムを通じた人材開発の強化
- 人材の持つ価値を最大限に引き出すための継続的な投資
|