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公正な事業慣行

汚職・腐敗の防止、公正な競争のために、お取引先とともに法令遵守や高い倫理観をもった事業活動を推進しています。

コンプライアンス

当社は、当社グループ各社におけるコンプライアンスを推進・支援する部門を設置し、必要な社内体制や規程の整備をはじめ、関連案件の迅速な解決や違反の未然防止対策の立案などを通じて、役員・従業員が安心して企業活動に取り組めるよう体制を構築してきました。

また、当社グループ従業員のコンプライアンス意識の向上を目的として、各階層を対象としたコンプライアンス教育の実施と同時に、アンケート調査による従業員の意識レベルの把握や改善点の洗い出しにも努めています。

2021年度は、コンプライアンスに関する意識調査結果をもとに当社グループ各部門へのヒアリングを実施し、現状把握と問題点を抽出し実態に即した研修および問題解決を行うことで、さらなるコンプライアンスの徹底を図りました。当社グループでは、グループ経営に重大な影響を与えるリスクへの認識と対応を図るとともに、法令・企業倫理遵守を徹底するコンプライアンス体制を推進するために、ホールディングス内にグループ・コンプライアンス推進委員会を設置し、統括を行っています。

内部通報制度

従業員の声をコンプライアンスの実践に反映させる体制として、内部通報窓口「あすか製薬ホールディングスコンプライアンス相談窓口」を整備し、教育研修などを通じてその存在を周知しています。

また、従前より整備している社内・社外窓口に加え、当社グループの役員が関与するコンプライアンス関連事案を相談・通報できる窓口として、新たにあすか製薬ホールディングスの常勤監査役による窓口(監査役窓口)を設置しました。これは、経営幹部から独立した窓口を設置することにより、経営幹部が関与するコンプライアンス関連事案について、当社グループの役員・従業員等の相談・通報に対する心理的ハードルを下げ、調査・是正措置などが適時適切に行われることを意図したものです。

通報は、匿名でも受け付けており、いずれの事案にも適切に対処しています。

当社は、公益通報者保護法の趣旨に則り、通報者の保護はもとより、コンプライアンス関連事案の収集・調査・是正措置が適時適切に行われるよう、本制度を運用していきます。

あすかコンプライアンス相談窓口の仕組み

贈収賄・腐敗防止ポリシー

あすか製薬ホールディングスグループ(以下「当社グループ」)は、企業行動憲章・コンプライアンス行動基準に基づき、贈収賄・腐敗防止をはかります。
本ポリシーは、当社グループのすべての役員・従業員に適用します。事業活動に関わる、サプライチェーンを含む国内外すべてのステークホルダーに対しても同様の理解を求めます。

贈収賄の禁止

当社グループは、国内外を問わずすべての事業活動において、公正、透明で自由な競争を行い、医療関係者、関係取引先、行政機関、政治団体(個人)等とは、健全かつ正常な関係を保ちます。違法な金銭等の供与または受領は禁止します。

取引先や代理人等による贈収賄の禁止

事業活動に関わる、サプライチェーンを含む国内外すべてのステークホルダーに対して、贈収賄禁止の理解を求めます。

贈収賄防止デューデリジェンス

当社グループは、新規に取引を予定している企業や既に取引している企業には、デューデリジェンスを実施し、贈収賄および腐敗行為に関するリスクの低減に努めています。

違法な政治献金の禁止

当社グループは、違法な政治献金、その他の腐敗行為を禁止します。

リスクマネジメント

当社グループでは、グループ経営に重大な影響を与えるリスクへの認識と対応を図るとともに、法令・企業倫理遵守を徹底するコンプライアンス体制を推進するために、社内にグループ・コンプライアンス推進委員会を設置し、コンプライアンスの統括をしています。代表取締役または役付取締役がグループ・コンプライアンス統括責任者として管理しています。

内部通報制度

従業員の声をコンプライアンスの実践に反映させる体制として、内部通報窓口「あすか製薬ホールディングスコンプライアンス相談窓口」を整備するとともに、当社グループの役員が関与するコンプライアンス関連事案を相談・通報できる窓口として、あすか製薬ホールディングスの常勤監査役による窓口(監査役窓口)を設置しています。
通報は、匿名でも受け付けており、いずれの事案にも適切に対処しています。公益通報者保護法の趣旨に則り、通報者の保護はもとより、コンプライアンス関連事案の収集・調査・是正措置が適時適切に行われるよう運用しています。

教育研修の実施

従業員のコンプライアンス意識の向上を目的として、各階層を対象としたコンプライアンス教育の実施と同時に、アンケート調査による従業員の意識レベルの把握や改善点の洗い出しにも努めています。
コンプライアンスに関する意識調査結果をもとに当社グループ各部門へのヒアリングを実施し、現状把握と問題点を抽出し実態に即した研修および問題解決を行うことで、さらなるコンプライアンスの徹底を図っています。

経営トップの役割と本ポリシーの徹底

経営トップをはじめとする役員は、企業行動憲章・コンプライアンス行動基準に基づき、贈収賄・腐敗防止に関して率先垂範して行動するとともに、従業員に周知徹底します。
また、社内外の声を把握し、実効あるガバナンスを構築するとともに、企業倫理の徹底をはかります。本ポリシーに反するような事態が発生した場合、経営トップは、自らの責任において問題解決にあたり、原因究明、再発防止に努めるとともに、社会への迅速かつ的確な情報の開示を行います。また企業としての責任を果たし、信頼を回復した上で、役員を含めた厳正な処分を行います。

サプライチェーンポリシー

当社グループは、経営理念実現のため、国内外すべての事業活動において、公正、透明で自由な競争を行い、関係取引先等とは健全かつ正常な関係を保ちます。

サプライチェーンマネジメント

あすか製薬では、高品質な医薬品を安定的に供給するため、国内外のサプライチェーンマネジメントについて、以下のような対策を講じています。

  1. サプライチェーン再点検の継続的な実施
    既存の社内システムを活用し、サプライヤー情報の充実・アップデートを行い、その情報を一元化し共有することにより、常により良い取引ができる体制を構築しています。
  2. サプライヤーの評価および影響度の可視化
    集約した情報をもとに、サプライヤーの評価や影響度の可視化を行い、優先順位を明確化して課題改善に取り組んでいます。
  3. 安定供給を継続するための取り組み
    安定的に製品を供給するためには、生産体制の強化、生産性の向上が重要と捉えています。あすか製薬では、製造所における原薬の在庫状況確認等、原材料の安定的な調達から製品化まで一貫して管理しています。また、各取引先との情報交換や新規サプライヤーとの協業等にも積極的に取り組んでおり、計画的かつ効率的な生産を行うことで、安定供給の継続に努めています。

知的財産

知的財産権とは、特許権、実用新案権、意匠権および商標権など、知的創造活動により生み出されたものを保護する権利です。当社は、第三者の権利を尊重の上、これらの権利について関連各部署と連携を図り、知的財産権の全社的な創出と保護に取り組んでいます。新規開発品に関する権利を保護するのみならず、既存製品の新剤形をはじめライフサイクルの延長を目的とした知的財産権の活用を通じ、価値の最大化を図っています。

また、知的財産活動のグローバル化を推進するとともに、海外における知的財産情報を収集・活用できる体制を整え、知的財産の面からもパートナー企業との連携強化に努めています。知的財産の重要性が高まるなか、このような取り組みを通じて、当社の事業成長にさらに貢献していきます。

コード・オブ・プラクティス

あすか製薬は、医薬品を取り扱う責任ある生命関連企業として、その企業活動においては高い倫理性と透明性の確保が必要との認識のもと、2013年度よりすべての役員・従業員と、研究者、医療関係者、患者団体などとの交流を対象とした行動基準「あすか製薬コード・オブ・プラクティス」を策定し、役員および全従業員に周知徹底することにより、社会からの理解を得られる企業活動を推進しています。

業界関連規範(透明性ガイドライン・販売情報提供活動ガイドラインなど)におけるあすか製薬ホールディングスグループの取り組み

企業活動の透明性ポリシー

あすか製薬ホールディングスグループ(以下「当社グループ」)の医療用医薬品に関する企業活動は、公的医療保険制度下で行われていることを認識し、医療関係者・医療機関・患者団体などへの資金提供について透明性を確保することで、社会に対する説明責任を果たしています。「企業活動と医療機関等の関係の透明性に関する指針」「企業活動と患者団体の関係の透明性に関する指針」にもとづき、医療関係者・医療機関・患者団体などへの資金提供に関する情報を公開しています。

販売情報提供活動ポリシー

「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」は、不適切なプロモーション活動(適応外使用の推奨、他社の誹謗中傷や有効性・安全性の強調など)の防止による医療用医薬品の適正使用推進を目的に厚生労働省が制定し2019年から適用開始されたものであり、適切な販売情報提供活動に必要な社内体制の構築や従業員への教育は経営陣の責務とされています。
当社グループでは、販売情報提供活動監督部門を主管部門として、MRが使用する資材類を審査しそれらが適切に作成されているかを確認するとともに、MRなどのプロモーション活動をチェックし、ガイドライン違反ととられかねない言動があった場合、当事者はもとより、プロモーション部門にも情報を共有し注意喚起・未然防止を図ったほか、MRなどへの教育研修において、本ガイドラインなど業界関連規範の遵守について、注意喚起を継続的に実施しています。
当社グループは生命関連企業として、より一層の倫理性と透明性・信頼性の向上に努めるべく、医療機関ならびに医療関係者の方々のご理解を深める活動を展開していきます。

医療アクセス・医薬品アクセス改善のための基本的な考え方

あすか製薬ホールディングス(以下「当社グループ」)は、先端の創薬を通じて、人々の健康と明日の社会に貢献するという経営理念のもと、スペシャリティファーマを基盤とした事業を展開しています。健康と社会に貢献するうえで、医療アクセスの改善は、取り組むべき重要な社会課題と捉えています。
当社グループのマテリアリティでもある「革新的な医薬品の創出」「医療アクセス拡大」「女性の健康への貢献」「サプライチェーンマネジメントの強化」「製品の適正使用推進」に取り組むとともに、外部との協業により、医療アクセスの改善を目指しています。
当社グループでは、アジアを中心とした事業展開を進めており、現地パートナーと連携して取り組みを推進します。

革新的な医薬品の創出

当社グループは、医療上の必要性が高いと評価された医薬品や、学会からの要望及び厚生労働省から開発を要請された医薬品など、アンメットメディカルニーズに応える医薬品の研究開発に取り組んでいます。国内外の企業との連携を通じたオープンイノベーションの推進により、革新的な医薬品を提供していきます。

希少疾患への取り組み

品名 効能効果 希少疾病用医薬品指定日 開発状況
リフキシマ錠 肝性脳症における
高アンモニア血症の改善
2013年5月 承認済み

不妊治療への取り組み

品名 効能効果 開発状況
ゴナトロピン注用
  • 低ゴナドトロピン性男子性腺機能低下症における精子形成の誘導
  • 生殖補助医療における卵胞成熟及び黄体化
※5000単位製剤のみ
承認済み
プラノバール配合錠 月経困難症、月経周期異常(稀発月経、頻発月経)又は生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整、過多月経、子宮内膜症、卵巣機能不全 等 承認済み
ルテウム腟用坐剤 生殖補助医療における黄体補充 承認済み
HMG 筋注用「あすか」 生殖補助医療における調節卵巣刺激 等 承認済み
uFSH 注用「あすか」 生殖補助医療における調節卵巣刺激 等 承認済み

周産期医療への取り組み

品名 効能効果 開発状況
マグセント注
  • 切迫早産における子宮収縮の抑制
  • 重症妊娠高血圧症候群における子癇の発症抑制及び治療
承認済み
(承継品)
静注用マグネゾール 重症妊娠高血圧症候群における子癇の発症抑制及び治療 承認済み
(承継品)

甲状腺疾患への取り組み

品名 効能効果 開発状況
チラーヂンS静注液
  • 粘液水腫性昏睡
  • 甲状腺機能低下症 等
承認済み

小児疾患への取り組み

品名 効能効果 開発状況
アルタットカプセル/細粒
  • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群、麻酔前投薬
  • 下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善、急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期
承認済み
チラーヂンS散 乳幼児甲状腺機能低下症 承認済み
プロパジール錠 甲状腺機能亢進症 承認済み
(承継品)
メルカゾール錠 甲状腺機能亢進症 承認済み
(承継品)
L-105(リファキシミン) 肝性脳症 申請中

寄付・協賛

当社グループは、地域社会と共生する企業であり続けるために、国内外を問わず災害や貧困、医療、環境問題などに対し、経済的支援を行っています。近年では、「日本経団連自然保護基金」や「国連WFP協会」「セーブ・ザ・チルドレン」への寄付を継続的に実施しています。

研究における倫理的配慮

当社グループは、人々の健康とアニマルヘルスに貢献するため、医薬品の研究開発に取り組んでいます。
あすか製薬株式会社では、動物の愛護および管理に関する法律や厚生労働省の基本指針(※1)に準拠した社内規程を策定し、動物福祉に配慮した動物実験を行っています。すべての動物実験は3R(※2)の原則を念頭に計画し、動物実験委員会による審査および実施機関の長の承認を受け、AAALACインターナショナル(国際実験動物管理公認協会)(※3)の認証施設内で行っています。また、年1回の自己点検を実施しています。ヒト組織・遺伝子利用研究については、倫理的配慮として倫理審査委員会を設置し、研究の適切性を確認しています。
あすかアニマルヘルス株式会社では、動物の種類や習性を考慮した飼育環境の下、動物の苦痛・恐怖・不安を排除した倫理的かつ科学的に適正な動物研究により、動物福祉に配慮した医薬品開発をおこなっています。

  • ※1基本指針:厚生労働省の所管する実施機関における動物実験等の実施に関する基本指針
  • ※23R:Refinement(動物に対する苦痛の軽減)、Replacement(代替法の利用)およびReduction(動物利用数の削減)
  • ※3自主的な審査と認証プログラムを通して、科学における動物の人道的な管理を促進する民間非政府組織。